ここではロングケインを使用して駅のプラットホームに到達してから乗車するまでの手順を説明します。
1.ブラットホームに到着してから乗車位置まで
プラットホームに到着したら(島式プラットホーム/相対式プラットホーム)
島式プラットホームでは、乗車予定の電車の番線方向に 90 度向きを変え、
常時接地法 (Constant Contact Technique)で杖を操作してホーム端に向かいます。
島式プラットホーム
島式プラットホーム:線路がプラットホームの両側に配置されている形式。乗客はプラットホーム上で簡単に移動し、反対側の線路へのアクセスも容易。
<プラットホームの端の正確な方向が不明な場合>
電車の到着を待ってから方向を確認しましょう。
プラットホームの端に斜めに近づくと、杖での検出が遅れ、転落のリスクが増します。
相対式プラットホームでは、壁に沿って目的の位置まで進み、そこから壁を垂直に離れてプラットホームの端に向かいます。
相対式プラットホーム
相対式プラットホーム:線路の両側にプラットホームが配置されている形式。各プラットホームはそれぞれ異なる線路に面していて、乗客は一方のプラットホームから反対側のプラットホームへ移動するためには、駅の地下通路や跨線橋などを通る必要がある。
プラットホームの縁の警告ブロックを検知したら
身体を警告ブロックに向けて、その内側で電車の到着を待ちます。
位置を変更する際は、電車が線路上にない時に警告ブロックに沿って移動します。
この際、杖は常時接地法を用い、 警告ブロックを手がかりにして目指す場所まで進みます。
途中で障害物を検知した場合は、ホームの中央部方向に避けます。電車が到着したら、
警告ブロックから離れ、電車の出発を待ってから移動を続けます。
2.電車に乗り込む
プラットホーム端の警告ブロックの内側に立ち、聴覚と視覚の手がかりを利用して
電車の入線と番線を確認します。
電車の到着は聴覚や視覚、電車による風圧で判断できますが、番線の確認には特に注意が必要です。
<番線の確認>
自身が乗るべき電車であるかを確認します。
ホームのアナウンス、電車の行き先表示、または他の乗客に尋ねることで確認します。
ロービジョンの人の中には電車の先頭や車両側面の行き先表示を読むことができる人もいますが、
照明が不十分であったり、表示が故障していたりする場合もあるため、
他の方法でも確認できるように準備しておくことが重要です。
電車が停止したら、常時接地法で前進し、ホームの端と車両の側面を検出します。
車両を検出したら、ホーム端を常時接地法で確認しながら、空いている手で車両をたどって進みます。
ロービジョンの人は、ドアを見つける際に自分の視機能を過信せず、
確実にドアが見つけられるかを慎重に評価することが大切です。
ドア口を見つけたら、手でドア枠を触り、杖で床面を調べてドア口であることを確認します。
その後、身体を 90 度回転させて車両に乗り込みます。
このとき、ホームと車両の間の隙間に足を落とさないように注意してください。