ナラティヴ・スクエアは視覚障害がある方々のためのサポートグループです。
視覚障害を負って日の浅い人たちの中には、どう対処すべきか途方に暮れ、サポートを求めている人もいるでしょう。
サポートグループに参加することで、視覚障害への適応が促進されるかもしれません。
サポートグループには、同じような困難や悩みを持つ人々が集まります。
自分の状況に共感してくれる人たちと繋がることで視覚障害への対処の仕方を知り、孤立感を和らげることができます。
また、友人や家族もグループに参加することでサポートを得られます。
安全で秘密の守られる環境で、参加者は自分の気持ちを話し合い、経験を分かち合い、相互にサポートし合います。
工夫や情報も交換します。
サポートグループでの経験は、各自が視覚障害に適応し、視覚障害がある生活を作り上げるのに役立ちます。
サポートグループはグループセラピーとは異なります。
視覚障害のある一般人や、家族など視覚障害(者)に関心のある人が中心となって行う場合もあります。
非営利団体、視覚障害リハビリテーション施設を通じて提供されることもあり、専門職が指導することもあります。
サポートグループには、教育的なものもありますが、ナラティヴ・スクエアでは精神的なサポートを重視します。
話し合いを通して視覚障害のある人のための社会資源やサービスについて学び、視覚障害と共に生きるための方策を分かち合います。
サポートグループに参加するメリット
・孤独感や孤立感が和らぐ
・揺らいでいた自尊心や自信が回復する
・健康的な対処法を学び、視覚喪失に適応できるようになる
・自分の気持ちを率直に正直に話す
・ストレス、抑うつ、不安の解消
・自分の状況について理解を深める
・実用的なアドバイスや役立つ情報を得る
・自分のニーズに合ったリソース、サービス、機器を見つける
・他の人を助け、サポートする機会を得る
・他の人の体験談から刺激を受け、意欲を高める
・目標を設定し、希望を持って将来に備える
活動内容
・Zoom ミーティングサービスを使ったオンラインサロン
・ホームページによる情報提供
運営スタッフ
・清水(歩行訓練士)
これまで長年にわたり視覚障害リハビリテーション施設、医療機関やNPO法人で視覚障害に関する相談に従事
・西脇(視能訓練士)
これまで長年にわたり大学病院、リハビリテーション病院、眼科医院で眼科検査やロービジョンケアに従事
「ナラティヴ・スクエア」の意味
ナラティブ(narrative)とは、物語、語りといった意味を持っています。
ストーリー(story)も物語という意味がありますが、ストーリーが物語の「内容そのもの」を指すのに対し、ナラティヴは「誰が」「どのように語るのか」が重視される点が異なります。
視覚障害に対する向き合い方は人それぞれであり、同じ物語はありません。
ナラティヴ・スクエアは、その一つ一つの物語に耳を傾ける場所です。
スクエア(square)とは、人びとが集まる広々とした公共の場所です。
大勢でイベントを開催したり、何人かで集まって話したり、1人で静かに座ったり、または通り過ぎるだけであっても構いません。
ナラティヴ・スクエアは、参加者が自分の好みに合わせて利用できる場所です。
ナラティヴ・スクエアは視覚障害に関する不定形の多様な物語が交差する広場です。